冬といえば、おれんはふはふ

子供の頃、おでんはうれしくなかった。

若い血潮をたぎらすものがなかった。しかし、20代にはおでんは食べなかったが、毎夜西宮北口のおでん屋さんに通いました。最近はコンビニで食べれるようになって、身近になりましたからね。

おでんは、まさに集団生活。お店のおでんは学校でいえば、品格のある私立。おでん鍋の中で、その生い立ちや性格別に細かくクラス分けされています。学級委員級の天ぷら系はそのメインの上座に鎮座。マドンナ的存在の大根はまるでお風呂につかっているかのように、潤いとコラーゲンをすべて吸収しようとたっぷりとお出汁に浸かりながら、その姿は艶めかしい。そしてその周辺をガッチリ固めるのは、すり身系、スジなどの串系、こんにゃく、きんちゃくの名脇役たち。

さらに、同じものが、同じ向きに、きちんと気をつけ!の姿勢で整列している。スープも澄み切って、一点の濁りも無く、その味もどこまでも透き通るような味。鰹節と昆布の出し味に、天ぷらの油があいまって、ツヤツヤと光り輝く黄金のダシ。具材の味をより一層が引き立てています。

それにひきかえ、おうちのおでんはすこしグレた学校。どいつもこいつもあっち向いたたり、こっち向いたり、整列感ゼロ。そんでまた、どれもこれもきちんと立ってたりしない、ぐて〜っと全員しゃがんでいたり、寝そべったり、オラオラ感満載。出汁も色々な具材のエキスが染み出して、濁ってしまっているので、行方不明者多数、どこになにがいるのかわからない。

しかし、それはそれで美味しい。おうちのおでんはその優しい気持ちから始まります。「愛とはおでんを信じ、待ち、許すこと」(byスクールウォーズ山下真司)生姜天はどこだっけ?え、えー、どれどれ。おいおい、探り箸はやめろ!、そんなこ言ったってわかんないじゃん、バカヤロー最初につかんだものを食べろ、えー、いやだー、なんて食卓にも楽しい笑顔があふれることでしょう。

おでんの美味しいお店って、こんにゃくでわかるんじゃないかな〜って思っています。なんたって、反抗期でこちらの味をなかなか聞き入れてくれない。一番味を染み込ますが一番難しいですからね。


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